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  2025年度 理事長所信

第57代 理事長 三平英司

【スローガン】

修己治人

―明るい、豊かな、社会のために―

【 所 信 】

―はじめに―

 

2024年、1月1日の石川県能登半島地震から始まり、国内を始め世界情勢が不安定な社会の中、「輪」のスローガンの下、活動して参りました。

 また、活動地域拡大やメンバー数の減少、社会、個人、情報過多、多様性からなる考え方の変容に伴う不安定さと不安感、様々な困難がある中で地域の為に日夜活動を続けるメンバー、それを支える家族、多くの諸先輩方のご理解ご協力に感謝申し上げます。  2025年は、館山青年会議所として転換期を迎えます。是非に及ばず変化を促され、それは従来よりも複雑なものであります。しかしながら時代の変化と共に変化しなくてはいけないもの変化してはいけないものを見定め、不易流行の考えの基、今一度青年会議所の在り方、そしてJayceeとしての在り方を見つめなおし、明るい、豊かな、社会の実践組織へと目指すべく強く変貌していく所存です。館山青年会議所理事長の職という大きな成長の機会を頂いた事に感謝し、メンバーと共に大きく成長深化していく事を宣言します 。

 ― 修己治人 ―

 

儒教の根本思想で「己を修養し徳を積み、世を治める」事であり、朱子学では「個人の人格的感性が、よき社会的実践をもたらす。まず個人が自らを修め、その後、社会を治める」とあります。

人生を豊かにするのは他者の存在です。その他者との繋がりを、よりよくするものは自己の人格の陶冶と、それを基に良き感化を与えあえる関係構築にあると考えます。

これは青年会議所活動も同じことが言えるのではないでしょうか。「明るい豊かな社会の形成を目的とする」これは他者に感化を与える崇高な目標であります。その崇高な目標を達成するには、人を想い国を憂い、そして己を高め修める事が必要です。想いがなくては何も成しえませんが、想いだけでも何も成しえません。

まずは一人ひとりが自己の人生において何を成し得たいのかを考え、発心する事が重要であると同時に人はコミュニティの形成なくては生きていけない事実に気づきます。そのコミュニティの良否はそこに存在する人で決まる事を理解すべきであります。その時に自己の成長や発展が、他者の為にあると初めて理解すると同時に責任を持ち、徳性の涵養や、本質の明確が必要となるのです。

青年会議所は、「より良い変化をもたらす力を青年に与える為に発展・成長の機会を提供すること」のJCI Missionの通り様々な機会を提供してくれますが、言葉を返せば青年会議所は機会の提供しか与えてくれません。その機会をどのように受け止め考え自己の成長に繋げるかは一人ひとりの感性が重要になります。 我々Jayceeは一人ひとりでは小さな存在ではありますが、鎖の輪のごとく相互に補完しあい志同じうする者として1つとなり力を合わせれば、水の波紋の如く良き感化の波及がなされます。己を修め、地域、社会を導き治める組織を目指していきましょう 。

― 組織運営と強化-

組織運営には大小様々なルールがあります。それはどのレベル感の組織においても同一です。最小であれば家族、最大であれば国家など、そこに属している人間が運営にあたり、より良くしていくものです。毎年定例で行われる事業、業務の運営は、本来、年々研鑽されるものですが、慣れてしまうと「この程度でいいや」となりがちです。

完成された組織運営を実施する為にも、明確なルールの策定と業務の引継ぎが確実に履行され、運営実施する際には携わる全員が、変容と不変の両方の価値観を用いて判断し、常に100点を目指す事が必要となります。 組織の評価は他者が下すものであり、外部発信も重要ではありますが今一度内部の強化に焦点を当てましょう。組織とは鎖の輪の理論と同じです。最も弱い部分がその組織の強さを決定します。より強固で成長力のある組織となる為にも、常に個の成長に責任を持ち、それぞれが持つ弱い部分を認め、お互いを保管しあい強固な輪となり組織を支えて行きましょう。

― 人格形成と成長 ―

 

人格形成とは何なのか、私は、自己の幸福と他者の為と答えます。

組織形成とは何なのか、私は、コミュニティがより良くなり秩序と共通目的の保持と貢献意欲と答えます。

この二つはどちらをも欠けてはならず、その瞬間に人生の意義と目的が見失われるように思えるからです。

自己の人生を真剣に捉えたときに、人生の目的を考えます。昨今ではマズローの欲求段階説における低次欲求のみに従い生きている人間が多いのが事実です。自利と快楽に溺れてしまう事、そして己のみが本当に正しいのでしょうか?私は断じて違うと思います。

自分が幸せになりたいと思うのであれば、まず自己が成長し、大切な家族が成長し、そこに属する地域社会が成熟し、最終的には国家がより良くなり続けなければなりません。

その為に1番必要なものは個人の人格形成と成長であります。自己実現や自己超越等の高次欲求実現に勤め、それは必ず他者の為に成らなければなりません。人は繋がりの中でしか存在し得ませんし、人は人でしか磨かれません。

生まれ出づる瞬間に、人は泣き落ちて行きます。これは完成された世界である母体から不安定且つ未完成な世界へ出ていく不安と自分が知らない世界へ泣きながらも自己の成長と世界を広げる為に、勇敢に小さな手を伸ばしていると思います。

今一度、自己を振り返ってみてください。目的を見失っていないか、人生の意義が薄れていないか、自利に走っていないか、本質を誤っていないか 赤子のように今一度、勇気を持って自己の世界を広げて行きましょう。他者の為に人格形成に励み、それは必ず足元から伝播して行きます。人生に意義と目的を与え、他者に良き感化を与え地域に示唆を与える人物を目指していきましょう

― 過去、現在、未来を「今」つくる為に ―

 

「現在を作っているのは過去の自分であり、未来を作るのは現在の自分である」という言葉があります。これは今現在の自分を鑑みた際に、どう思うでしょうか。在りたい自分、理想の街を考えた時に、今この時を一所懸命に生きるべきであります。

未来の予知は誰にもできませんが、未来を予測し、在りたい姿を想像し、その為に必要な事物を準備し事に挑まねばなりません。過去より現在を託された我々が今この瞬間を一所懸命に生き、それを、未来を創る若人へ送る事により、この街の未来が繋がっていくものと信じます。

その為にも、まずは我々が成長しそれを次世代へ紡いでいく「ひとづくり」そして形ある街を守る「まちづくり」の両方が必要になっていきます。冒頭にも触れましたが昨今、異常災害が多発しております。街の未来を守る為にも今できることは過去の教訓に学び、対策を立て実行することです。災害は防げませんが、起こってしまった被害を減らす事は可能です。 今生かされている事に感謝し、その恩を未来へ送り育てる活動をしていきましょう 。

― 会員増強-―

 

質は数からしか生まれない。こんな言葉を聞いた事があるでしょうか。残酷な事に何か大事を為す時には必ず数が必要です。これは質を軽視している訳ではなく、人は人でしか磨かれない、や組織の永続的な発展の為には必ず数が必要だからです。

数だけにこだわるとそれは唯の群れであり、数同士が互いに学び研磨し成長する事により組織へと変化するのです。数と質は等しく考えなければなりません。数が増えなければ優れた組織もいずれ滅びるでしょう。

我々が住まうこの街そして国が、明るい、豊かな、社会となる為にも志を同じうする者を増やし、一隅を照らす存在と成れるよう個と組織両方の本質の理解と自己発展に努めなければなりません。

―結びに―

 

組織の本質とは人が成長する場であります。

ですが、組織は人の成長を請け負う場ではありません、あくまで成長するかどうかは個人の考え方、熱量、努力そして時間が必要であります。ドラッカーの言葉に「自己啓発とは真の人格形成である」とありますが、これは自己成長のための方法として自己開発があり、その場として組織がある。これが組織の本質であると捉えます。

青年会議所が提供してくれる数多くの機会を個人の熱量と感性による成長が掛け合わさる事により「明るい、豊かな、社会」が形成されると強く信じています。

 2025年度一般社団法人館山青年会議所の全メンバーが、自己の成長に責任を持ち、周囲の人間に良き感化を与え、3市1町へ良き示唆を与え得る人物へと成長できるよう1年間共に一所懸命頑張りましょう!

 1年間どうぞ、宜しくお願い致します。

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